昨日の午後時点における台風第10号の被害は、死者12名、行方不明者4名、重傷4名、軽傷6名とのことでした。ほか、岩手県岩泉町において2名のかたが心肺停止状態で発見されたようです。
被災された皆様におかれては心よりお見舞い申し上げますとともに、命を落とされました皆様のご冥福をお祈り申し上げます。
被災自治体では警察・消防・自衛隊・海上保安庁等との連携により安否不明者の捜索・救助活動が進められているようですが、次なる強い台風、第12号が接近中です。台風第12号は、暴風域を伴って鹿児島県奄美地方の海上を北上していて、4日にかけて九州に近づくようです。
報道を見ていて個人的に怒りを覚えるのは、被害状況を伝えるテレビ番組で「なぜ、こうした被害が後を絶たないのでしょうか?」と、いかにも神妙そうな顔をしてコメントしているキャスターです。
彼らは「ニホンのクニのシャッキンがぁ~」とか「コクミンヒトリアタリにして○○のシャッキンがぁ~」とか、散々にインチキ報道で煽りまくり、そのうえ自然災害大国たる我が国の「公共事業」を悉く悪玉にしたてあげてきました。日本の防災安全保障が弱体化したのは、こうしたメディアと無知政治家らの責任です。
どの面さげて「なぜ、こうした被害がぁ~」と言えるのか。
くどいようですが、自然災害大国たる国が公共投資を削減(半減)するのは自殺行為です。公共事業費は横ばいでもダメなんです。
それに・・・なんどでも言います。日本に財政問題などありません。
100%自国通貨(日本円)建てで起債している日本政府が、デフォルト(債務不履行)する可能性はゼロです。現に、中央銀行たる日銀が市場の国債を買い取っていることで、実質的な政府負債(国の借金ではない)は減っています。
どうしても「負債」の存在そのものが気に食わないというのであれば、いっそ日銀がすべての国債を買い取れば政府負債はゼロになります。ホントです。政府の子会社である日銀がすべての国債を買い取ったら負債は相殺されて政府負債残高はゼロとなります。
しかし、そんなことをしたら民間金融機関(預金)や保険会社(保険料)や年金基金(年金)の運用先が無くなってしまいます。
むしろ今や、政府が国債を頑なに発行しないことによる弊害がでています。市場に出回っている国債が少ない(足りない)がために、長期金利がマイナスになっています。
・・・「いずれ日本は金利が上昇して破綻する」といっていた奴でてこい!・・・
マイナス金利により民間金融機関の収益は圧迫され、預金者たる国民に負担を強いる話まででています。このこともデフレ圧力になっています。
しかも我が国は世界最大の対外純資産国であり、経常収支黒字国です。
そんな国が、どうしたらデフォルトするの?
なのに・・・
典型的なインチキ記事がこちら・・・
『「国の借金」1053兆円 国債残高、過去最高に
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H20_Q6A810C1EE8000/
財務省は10日、6月末時点の国債や借入金、政府短期証券を合わせた「国の借金」の残高が1053兆4676億円だったと発表した。名目国内総生産(GDP)の2倍強に匹敵する。3月末に比べて4兆1015億円増えた。財政投融資の原資となる財投債や繰り延べ債なども含む国債の残高は7兆6667億円増え、918兆4764億円で過去最高となった。
「国の借金」の残高を今年7月1日時点の総務省の人口推計(1億2699万人、概算値)で割ると、国民1人当たりでは約829万円になる。3月末から1人当たり約3万円増加した。普通国債は816兆7635億円で、1人当たりでは約643万円になる。(後略)』
自然災害による被害を嘆くのであれば・・・マスコミよ、こうしたインチキ報道を即刻止めよ!