東日本大震災により犠牲となられた皆様に、心よりお見舞いと哀悼の意を表します。
小規模な避難所や自宅避難者への末端輸送、あるいは鉄道網や市街地の道路復旧には未だ課題が残るものの、被災地の幹線物流網はほぼ復旧しているとのこと。震災後わずか18日間で、高速道路、港湾、空港などの物流網の復旧率が9割に達したことに、あらためて日本国の底力を感じます。復旧から復興へ、復興から振興へと、一刻もはやく目に見えるかたちで被災地域が蘇っていくことを切に願います。
一方、深刻な様相を呈しているのは、福島第一原発です。専門家によれば、冷却機能の復旧とそれを阻む汚染水の除去が急務で、事態収拾には数ヶ月を要する可能性があるという。これらの対応については、指揮系統の不明確さ、政府の無責任さを指摘せざるをえないと思います。
それから被災地域以外でも、地域経済の悪化が深刻です。たとえば川崎市でも、地域における消費が落ち込んでおり、中小零細企業に対する銀行や信金の貸し渋りも既にはじまっています。これを放置しておけば、地域経済にも自治体運営にも大きな影響をもたらします。
国政規模でいえば、このような有事のときこそ、政治の出番であるはずなのに、政治が処方箋も指針も示せず、国民に安心と安全を与えてくれない。
私は常々、政治とはリーダー論であると思っています。緊急事態や有事の際には超法規的措置をとらなければならず、それを決断するのは行政官ではく、あくまでも政治家でありリーダーです。そのリーダーに相応しい人物を選択するのが、民主主義の根源的な目的であると思っています。
残念ながら、現在の政府中枢は、これまで権力を否定してきた人たちによって占めれています。権力を「批判」することと、権力を「否定」することは全く異なります。権力とは必要だからこそ存在しているものです。
権力そのものを否定してきた者には、権力を効果的に使うことはできないのではないか・・・と、私はつよく思います。
国家国民の為の権力を、正しく効果的に行使できるリーダーの誕生を願うばかりです。