以下、予算審査特別委員会の議事録要約を紹介します。
三宅隆介
次に、11款9項1目義務教育施設整備費について、教育長にお尋ねをさせていただきたいと思います。昨今、全国的な傾向として、学校における安全性が大きな問題となっております。部外者が校内に侵入し、児童生徒に犯罪行為を行うという事件も何件か発生しているわけであります。そこで、学校の安全性を確保する一つの手段として、セキュリティ装置の設置というものがあり、もう既に、そうした装置の取りつけを行っている学校もあるようであります。事前の調査によれば、本市では、セキュリティ装置が既に設置されている学校と、またそうではない学校があり、さらには学校側の負担で設置されたケースと、PTAなどの負担によって設置されているケースがあるなど、その現状はさまざまであります。教育委員会としては、学校側からの要請に応じて装置設置の対応を検討しているようでありますが、学校側からの要請を待つのではなく、教育委員会から積極的かつ率先的にその実態を調査し、各学校の安全性の確保に努めていかれることが必要だと思いますが、教育長にその点をお尋ねしたいと思います。
教育長(河野和子)
セキュリティ装置の設置についての御質問でございますが、学校において、部外者の侵入から児童生徒の安全を確保することは大変重要なことと考えております。そのためのセキュリティ装置の一つとして、連絡用インターホンも有効であると考えられます。インターホンにつきましては、校舎改築時には職員室と各教室とで迅速な連絡がとれるよう設置しておりますが、既設校の場合には職員室から離れた教室や連絡のとれにくい教室などに、学校と協議しながら個別に対応しているところでございます。PTA等からインターホンなどを学校へ寄附していただく場合には、PTA等に対しての助成制度はございませんが、インターホンの未設置校につきましては、各学校を調査し、それぞれの実態を把握し、緊急性の高い学校からインターホンを設置するなど検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
三宅隆介
一方、セキュリティ体制の整備が求められつつも、そのことが学校の閉鎖性につながってはならないと考えております。これは大変難しい問題ではありますけれども、同時に、決して対立する議論ではないと考えます。学校が地域社会から閉鎖されず、その安全性を確保しなければならない点について、御見解をお尋ねしたいと思います。
教育長(河野和子)
学校の安全性についての御質問でございますが、学校にとって、子どもの安全の確保は重要な課題であると認識しております。教育委員会といたしましては、これまで、学校の安全の確保を行うに当たっては、地域に開かれた学校であること、学校・家庭・地域が一体となって取り組むことを、基本的な考えとして進めてまいりました。これまでの各学校での取り組みの中では、地域の多くの大人の目が子どもたちに注がれることが大事である、また、地域集団で身の安全を守るための連携づくりが必要であることなどが指摘されておりまして、学校を地域に開くことで学校の安全性がより高まることや、学校と地域の連携の大切さを確認することができました。
今後も、より一層地域に開かれた学校づくりを推進し、学校の教職員や地域住民の学校の安全管理に関する意識を高め、学校や地域の状況に応じた安全対策を進めてまいりたいと存じます。以上でございます。
三宅隆介
ありがとうございました。先ほどの御答弁でもありましたように、セキュリティ装置を学校側の負担でやっている学校とPTAの負担でやっている学校と、それぞれまちまちのようでございますので、教育長の御答弁にもありましたように、ぜひとも教育委員会から率先して、そうした調査を行っていただいて、早急に安全性の確保に努めていただきたいと思います。質問を終わります。ありがとうございました。