昨日と今日(15~16日)にかけて日銀は金融政策決定会合を開いています。
14日の東京株式市場では、英国の欧州連合(EU)離脱を懸念して円高・株安が進んだとのことです。また、米国の中央銀行(FRB)が利上げを見送る公算の大きいこともあって、いわゆる「シジョウ」の日銀に対する期待が高まっているとのことです。
「シジョウ」なるものが一つの共通意思をもっているのか否かよくわかりませんが、例のごとくテレビ番組にでてくるエコノミスト等の専門家らによるとシジョウは日銀による追加緩和を期待しているとのことです。
更なる金融緩和で円安に誘導して株価を支えろ、とでも言いたいのでしょう。
しかし「追加緩和」と言ったって、政府が頑なに国債発行を抑制してきたなかで、日銀が毎年80兆円ペースで国債を購入してきた結果、いまや国債金利は史上空前のマイナス記録を更新しています。
『長期金利、4日連続で最低更新 一時マイナス0.195%
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGF15H0I_V10C16A6EE8000/
長期金利の低下が止まらない。15日の債券市場で、指標となる新発10年物国債利回りは一時マイナス0.195%を付け、4営業日連続で過去最低を更新した。英国の欧州連合(EU)離脱への懸念から、相対的に安全な資産とされる国債に資金を移す流れが続いている。日銀の大規模な国債買い入れを受けた需給逼迫も金利低下に拍車をかけた。(後略)』
ちなみに、ここ2週間の10年物国債の金利をグラフ化すると下のグラフのとおりです。
グラフでは6月14日のマイナス0.17までしか表記していませんが、15日の債権市場ではマイナス0.195まで下がったと日本経済新聞は伝えています。
どんなに金利を下げたところで、デフレ期においては民間貸出しは一向に増えない、ということがどうして理解できないのでしょうか?
期待されるべきは日銀でなく政府です。