昨日(7月23日)、NHK(総合TV)で『未解決事件(大型シリーズ) File.05 ロッキード事件』という番組が放映されていました。
午後7:30~ 第一部(実録ドラマ前編)
午後9:00~ 第二部(実録ドラマ後編)
本日(24日)の午後9:00~ 第三部 日米の巨大な闇40年目のスクープ
という番組構成です。
とりあえず、本日の第三部も視聴しようと思っています。なので、本来はすべてを観てからでないと何とも言えないのですが・・・
当初、この番組のタイトルを知ったとき、いかにあのロッキード裁判なるものがインチキだったのかをNHKがようやく暴いてくれるのか、と大いに期待したものです。なんだぁ、あのすくい難いNHKもなかなかやるじゃないかぁ、とさえ思ったほどです。
ところが、です。
昨日の第一部及び第二部を観たかぎりでは、基本的に当時の検察とマスコミがいかに頑張っていたのかを描いているにすぎませんでした。
確かに当時の検察やマスコミは、それぞれの立場でそれぞれの正義感にかられて尽力されていたものと推察致します。
しかしながら私が申し上げたいのは、当時の検察であれマスコミであれ、彼らが角栄先生を裁くにあたって根拠とした情報ソースの大部分は、ことごとく「詰まるところ米国の○○発のモノだったでしょ!」ということです。
昨日のNHKドラマ(前半、後半)でも、そのこと(情報源は米国)は否定されていませんでした。
私は個人的に、あのインチキ裁判は田中角栄先生を失脚させる(貶める)ために仕組まれた裁判であったと思っています。
我が国における戦後史的な歴史感からみても、ウォール街を含めた米国の支配層に対して従順だった内閣は常に長期政権であり、彼らに牙をむいた内閣は残念にもことごとく短命政権に終わっています。
ご承知の通り、田中角栄先生はアメリカに依存することのない我が国独自のエネルギー外交を展開したり、あるいは日中国交正常化を進めたりするなど、アメリカ政府(その背景にあるものも含む)の意向に逆らうかたちでリーダーシップを発揮されておられました。即ち、日本国首相として米国に対して明らかに「No!」と言ったのです。
一方、かつて橋本龍太郎総理は、その在職時代に「そんなに貴国(米国)が日本国に対して経済的圧力をかけてくるのなら、我が国だって保有している米国債を大量に売却する用意があるんだぞっ!」と脅しをかけたことがあります。
なぜかその後すぐに、橋本元総理と中国人女性スパイとの間の不倫騒動が明るみになりました。果たして偶然のことだったのでしょうか。
因みに日本国憲法第37条には、次のようにあります。
「刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ」ると・・・
しかしながら、あのロッキード裁判では、角栄先生にその権利は全く与えられませんでした。明確な憲法37条違反です。
現在に至るも、なぜかこの憲法違反を検察はもちろん、マスコミすらも取り上げていません。
要するに、戦後日本は司法と立法の上に行政(検察)があるという非三権分立の国(憲法違反の国)であり、かつその行政の上に米国政府がある、という未だ敗戦国状態の国なのでございます。
あのロッキード裁判は、かの東京裁判に勝るとも劣らない級のインチキ裁判なのです。