依然として、川崎市にはいわゆる保育園の待機児童がいる。2月定例会において阿部市長は、平成19年4月には保育園の待機児童を解消すると言明されたが、残念ながら達成することはできなかった。
現在、待機児童は465人いるという。
行政は待機児童が解消できなかった理由を、中原区や高津区をはじめ大型マンションの建設により人口増がつづいており行政の予測をはるかに上回ってしまったため、としている。
これをうけ当局は、緊急施策検討委員会を設置し、認可保育所で90人の超過受け入れを実施した。さらに認可外保育園である4園を6月に認定保育園として、30人の受け入れ枠も拡大した。また7月には、緊急検討委員会における数値目標とスケジュールを示すことにしている。
どんなに優れた行政機構でも、毎年の保育需要を正確に予測することは難しい。社会主義国家の失敗は、すでにそのことを証明している。だからこそ、供給の多様化と利用者の選択の自由の拡大が必要である、というのが私の年来の主張であるが、現行制度を前提としているかぎり、それも困難である。
したがって、現行制度のもとで待機児童を解消するためには、受け入れ枠を順次拡大していくしかない。受け容れ枠の拡大については予算の確保が必要となるので、ひきつづき年度内に解消できるように、行政につよく要望していかなければならない。
保育料滞納問題については、1年以上の滞納者に対しては市長自らが面談を実施している。今後は、面談はもちろんのこと、口座振替や滞納を長期化させない夜間電話督促を強化していくという。